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アルクアラウンド

 ドラマに使われて、認知度がますます高まるサカナクション。はじめに「DocumentaLy」と言うアルバムを聴いて、キャッチーなメロディは少ないんだけど、淡々とした中に独特の詞が乗っていて、こういうアルバムって少しずつしみじみ良さが滲み出てきて、気が付くと病みつきになっていて、しかもなかなか飽きが来ない。ヒットの要素は低いけれど、中毒性が高くて良いアルバムだと思っていた。次に、スマッシュヒットした「アルクアラウンド」(画像)が収録されている「kikUUiki」を聴いてみた。こちらは前者とは全く違って、キャッチーでもろメジャー志向。わかりやすくて聴きやすい傑作。これは驚いた、暗がりの深海魚が、華やかな熱帯魚に進化したかのようだ、と思ったら逆で、「kikUUiki」が4作目で、「DocumentaLy」は次にリリースされた5作目だった。まぁ、「DocumentaLy」みたいなアルバムのほうが作るのが難しいとも言えるし、どちらも良い作品なことには変わりはない。
 きゃりーぱみゅぱみゅの「ぱみゅぱみゅレボリューション」を聴いてみた。Perfumeがテクノガールポップ路線を突き進むのに対して、きゃりーのアルバムはメルヘンでファンタジー色が強い。テクノ一辺倒ではなく、ちゃんとキャラクターに合った曲を作るあたりは、さすが中田ヤスタカ。「同じ空がどう見えるかは、心の角度次第だから」の歌詞に、不覚にもぐっときた。
 …明日に希望を持った者だけに、絶望があるんだ。何かを信じた者だけに、裏切りはあるんだ。勇者だけに与えられた名誉の負傷とでも言うのか。それにしてはずいぶんと割に合わないな