あけましておめでとうございます

ゲス乙女

 近所のレンタルショップの品揃えの酷さに嫌気がさし、隣町まで出稼ぎしたりしている。
 一聴して、ボーカルの声色が小沢健二を彷彿とさせる、と思った3バンド。SEKAI NO OWARIクリープハイプゲスの極み乙女。
 昨年あたりからバカ売れして紅白出場を果たし、なお勢いを増すSEKAI NO OWARI。中高生から大変な支持を得ているようだが、メロディも詞もモロにファンタジックで、欠落した俺の感性にはいまいち響かなかった。俺が中学生の頃にこのバンドに出会っていたとしても、このバンドのファンにはならなかったかも。
 クリープハイプは、ちゃんと聴いたら小沢健二とは似ても似つかなかった。もっと甲高くてパワフル。曲調はパンキッシュで、歌詞も独特。CDライブラリに加える価値は十分にある。このまま大衆性を排除して、独自の世界観を貫いてほしいと思った。
 ゲスの極み乙女。は、ポテンシャルは高いものの、アルバム単位で見ると曲の当たり外れが激しいと言うのが俺の感想だったが、新作のデキがすこぶるよい。ヒップホッププログレバンドを自称しているものの、言うほどヒップホップの要素が強いとは思わないが、プログレッシブでスリリングな曲展開には類い稀なる才能を感じる。技術的にも、特にリズム隊はレベルが高い。巧い。セカオワがあれだけ売れるなら、ゲスももっと売れてほしい。ちなみに、ベースの休日課長、ああ見えてまだ20代の模様。
 今の時期、仕事が妙に落ち着いてしまい、定時で帰宅することもしばしば。嵐の前の静けさとはこのことか。
 …行かないか、忘れるよりも抱えたまま。楽じゃないが、失っ夢の続きがあるのだろう。ろくでなしの旅を

潮騒のメモリー

爺のイメージ

 勤務先で高校の時の先生に会った。御年80歳になり、話を聞いても記憶に留めていることが出来なくなってきた、と悲壮な口調で話す恩師に対し、「私なんて、昨日の夜食べたものも思い出せませんから」と慰み半分に言葉をかけると、瞬時に悪戯な表情に変わり「俺、朝何を食べたっけっかなーうへへへ」と返す恩師。年寄のふりをしているが、相変わらず喰えない爺だと思った。
 夏に続き、この秋も馬主席に当選したので、競馬に興じてきた。いつもより、実績にやや重きを置いて馬券を買ったところ、思いのほか好調であった。暮れの有馬記念まで、調子を維持して良い年末年始を迎えたい。
 スマホの電池持ちが悪くなって1日持つか持たないかという酷い有様。キャッシュを削除して、一度電源を切ったら、翌日から見事に復活。バックグラウンドで勝手気ままに起動する、盗人猛々しいアプリは要注意である。
 …俺は路上で、でなけりゃ異郷で、で最後は人知れずくたばるってはずだった。誰が望んで、時代を運んで、気が付きゃ夜の隙間に嵌って出られないぞ

愚痴も積もれば山となる

tetsuo_hara2014-11-02

 昼に、近所のラーメン屋でトマトラーメンを食べた。麺は白河ラーメンらしくもちっとした手打ち麺。トマトとセロリとチンゲンサイの爽やかさと、パンチの効いたニンニクが食欲に火をつける。イタリア寄りの味にしすぎて失敗するケースも多々あるんだけど、ここのトマトラーメンはラーメンのカテゴリーにしっかり収まっていて、バランスが凄く良い。実はここのトマトラーメンを食べるのは今日が2度目。リピーターになってしまった。
 転勤してから7ヶ月が過ぎたが、まだまだ楽をさせてはもらえない。探り探りのルーティーンワークはグレーゾーンだらけですっきりしない。イレギュラーな仕事は、日に2、3件発生する。あまり関係のないジャンルの検査なのに、お膳立てと段取りをさせられ、嫌がらせのような調査モノは山ほど来る。敵は身内にもいて、悪意がないからそれが逆に怖い。愚痴を積もらせれば磐梯山ぐらいの山がもう一つできそうだけど、どうせしばらくは異動できないし、環境を受け入れて改善に努めるしかないか。
 この秋は、久々にドラマが豊作に思える。最も期待した「ごめんね青春!」は、小ネタをいちいち拾いながら見なきゃならないから、視聴者のこちらとしても本気である。「きょうは会社休みます。」は、モテキの女版みたいで、恋心の移ろいが楽しい。「ディア・シスター」はキャスティングが見事にハマった感がある。
 AC/DCマルコム・ヤングが、認知症を発症した。ショックだけれど、そんな風になるまでプレイしてくれたことに感謝しなければならない。
 …禁断の実をもう誰も畏れない。震える脚を知らんぷりして、クルーエルワールドで恋をしようか。きっとあなたは裁けないだろう。影を生むだけの、太陽と欲望と遠い铳声

美食の秋

tetsuo_hara2014-09-28

 金寶自然酒の「秋あがり」を試飲してきた。日本酒は、熟成が進んだ今の時期がいちばんおいしいらしく、旨味がぎゅっと詰まって驚きの旨さだった。飲みきる自信がないから購入まで踏み切れないのが辛いところ。
 Mステの「アーティストが選んだベストパフォーマンス」という企画で、ドタキャンしたタトゥーの代役を急遽務めたミッシェルガンエレファントが、ぶっちぎりで1位に選ばれていた。ストリングスチームの一角を担うアベフトシも、鬼神の如きギタープレイを魅せていたが、もうこの世にいないと思うと、一層感慨深い。自転車で転んでそのまま逝ってしまうとは、ミュージシャンの一生とは何と儚いものか。
 東京カランコロンのライブ映像を何かで見た。楽曲はそうでもないと思っていたが、パフォーマンスには目を見張るものがある。
 ゲスの極み乙女。は、皮肉めいた女々しい歌詞を歌う中性的なボーカルが、独特でなかなか面白い。男2人、女2人という構成だが、演奏力の確かさに驚く。ラップパートは、TOKYO No.1 SOUL SETに通ずるものがある。
 …禁断の実を食べた憶えのない、透明なその眼差しで、狂える明日を照らしておくれ。いつかその日を夢見たけど、空と海の向こう。太陽と今日のニュースで

軽井沢

川上庵と映画泥棒

 今年の旅行は、未だ足を踏み入れたことのない信州長野県にした。
 初日は、観光メイン。まずは、無類の水場ファンとしてスルーできない白糸の滝。下調べしたところ、「想像よりも小さい」という感想が目立ったが、たしかに大きくはない。低い位置から何本も広範囲に水が流れる様子は、まさに"白糸"。迫力を求めると裏切られるが、穏やかで優しい景色は、実に軽井沢らしいと言える。
 滝を堪能したあとは、売店の1尾700円という観光客価格の岩魚を喰いちぎり、星野エリアに移動してランチ。長野の定番、川上庵のそば(画像)を食べた。そば本体はもちろん、サイドメニューの天ぷら、鴨、豆腐がとにかく美味い。
 食後は星野エリアを散策。荘厳な佇まいに圧倒される石の教会をはじめ、無宗教な俺が教会めぐりをして、そのあとムーゼの森へ。おもちゃ博物館と絵本美術館は、正直に言うと期待したほどではなかったが、子どものころの記憶が少し呼び覚まされ、俺の体にまとった無邪気さが増幅したように思えた。
 宿にチェックインして、近隣のレストランへ。軽井沢は、高原野菜が有名なせいか、イタリアンの名店が多い。セットメニューにドリンクはグラスワインの赤。次々と運ばれてくる料理は、どれも素材の良さを感じられる。やはり野菜が美味い。
 2日目、朝食はホテルのバイキング。単なるサラダなのに、いちいち野菜のレベルが高い。プチトマトが妙に甘かった。
 チェックアウトして旧軽井沢銀座通りへ。物珍しい店が軒を連ね、見るものすべてが興味深い。目につくものを片っ端から食べ歩いたが、コロッケと、その場で焼いてくれる煎餅は抜群に美味かった。ミカドコーヒーのモカソフトは、甘すぎずしっかりモカ風味。評判に違わぬ美味さだった。
 昼過ぎに、プリンスショッピングプラザへ移動。敷地の広大さは、他のアウトレットの追随を許さない。事前学習してショップに目星をつけておかないと、時間がいくらあっても足りないかも。ラグランTシャツなどを買って、宿に入る。
 夕食は、有名店トラットリアプリモへ。好物のバーニャカウダを頼むが、やはりここでも野菜が美味い。せっかくのバーニャカウダソースなのに、それを付けずに素のまま食べてしまうほど。ピザも野菜の良さを引き立たせて美味かった。
 3日目も、プリンスショッピングプラザ。洋服を買い足して、ジャム、酒、ソーセージ等を買い込んで軽井沢を後にした。
 軽井沢ブランドの野菜はどれも美味かったが、感動するほどではなかった。それは、俺が普段から美味い野菜を喰える土地に暮らしているからであろう。恵まれた土地に住んでいる自分の立ち位置を再確認できたし、良い旅だった。
 …きみのベールを捲れば、それだけでもう過剰な理由。まずはありのまま、夜のとばり開ける。街はゆらめくカリフォルニア。一体何を飲んで、一切遠くなって、一回目の成功をした。まるで成熟の時計が壊れてしまったみたい。まるで青春の風邪をこじらせたような、狂った浮遊

流し素麺

流し素麺

 急に気候が秋めいてきた葉月も大詰めのこの頃。この夏の心残りは、BBQができなかったことか。まだくそ暑かった数日前、"涼"を求め、山の上で流しそうめん(画像)を食べてきた。山は、日が射す場所は暑いが、渓流のそばの日陰はとても爽やか。屋外で食べるそうめんはなかなかうまい。山菜ばかりの天ぷらも、酷暑の疲れた胃腸に負担をかけることはない。にじますの塩焼きは、下界で食べるそれよりも肉厚で食べごたえがある。気が付けば満腹である。
 RADWIMPSが、"味噌汁's"名義でアルバムを出していた。悩まず、作り込みすぎず、初期衝動みたいなものを大切にしているから勢いがすごい。いまや不動の人気を誇るRADWIMPSではやりづらくなってしまったことを、世間の評価そっちのけで奔放にやっている感じ。
 生涯2度目の人間ドックを受診した。今回は精密検査を要するものはなし。おかげさまでとてもすがすがしい気分。
 ブライトリングは、2度目のオーバーホール。無事に終わり、こちらもすがすがしい。
 …愛の罠のような、晴れの雨のような、針の穴を通すような。鏡、割れてから、七年目の放浪の末、ついにきみに出逢う。それを迷信と云えば、許されると思えた

俺氏、日本酒をたしなむ

徳利

 夏にお誂え向きの酒といえばビールだが、酒蔵で徳利に一目惚れして衝動買いした(画像)。外側の容器に熱湯を入れれば燗ができるし、氷水を入れれば冷酒が楽しめる。
 日本酒は不得手なんだけれど、早速、金寶自然酒を冷酒にしていただく。熱帯夜、週末の開放感、深夜のテレビ、そしてお気に入りの徳利と、お酒を美味しく飲む条件がこれだけ揃えば、おいしくないわけがない。金寶自然酒は、まるでワインのようにフルーティ。その風味は冷やしてもなお損なわれることはない。酒がうまいと、それだけで幸せな気分になれる。
 …心通わせると、通わぬはずはないと、かなりハイ。より良い暮らしを。眠りなさい。無垢の調べを
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