潮騒のメモリー

爺のイメージ

 勤務先で高校の時の先生に会った。御年80歳になり、話を聞いても記憶に留めていることが出来なくなってきた、と悲壮な口調で話す恩師に対し、「私なんて、昨日の夜食べたものも思い出せませんから」と慰み半分に言葉をかけると、瞬時に悪戯な表情に変わり「俺、朝何を食べたっけっかなーうへへへ」と返す恩師。年寄のふりをしているが、相変わらず喰えない爺だと思った。
 夏に続き、この秋も馬主席に当選したので、競馬に興じてきた。いつもより、実績にやや重きを置いて馬券を買ったところ、思いのほか好調であった。暮れの有馬記念まで、調子を維持して良い年末年始を迎えたい。
 スマホの電池持ちが悪くなって1日持つか持たないかという酷い有様。キャッシュを削除して、一度電源を切ったら、翌日から見事に復活。バックグラウンドで勝手気ままに起動する、盗人猛々しいアプリは要注意である。
 …俺は路上で、でなけりゃ異郷で、で最後は人知れずくたばるってはずだった。誰が望んで、時代を運んで、気が付きゃ夜の隙間に嵌って出られないぞ