うじきくんのこたえ

うじきつよし

 子供ばんどは登場シーンからインパクト絶大。バンドロゴが入ったフラッグをマントにして客席後方から登場したうじきつよしは、ステージに上がるとミニギターをガン弾き。アンプはメットの上。これが、奥田民生森純太がリスペクトしてやまない子供ばんどか、と思った。ミュージシャンとしてのうじきつよしは、サッカー番組の司会者や平成教育委員会の回答者、カルトQの司会者とはまるで別人。そのギャップにぶったまげた。まさにこれこそが、"うじきくんのこたえ"だと思った。
 かつて年間2千回のライブをこなした子供ばんどは、インパクトもさることならがら演奏力もハンパじゃない。ただ残念なことに翌日は仕事。九段下から矢吹村までは案外距離がある。2曲目が始まったところで、終電の時間に間に合わせるため、会場を出て駅へ走る。後日、ネットの掲示板などで見ると、子供ばんどが全部持っていっただの、最後に全員でセッションしたのが良かっただのとの書き込みが多数。自分で組んだ勤務シフトを呪った。
 とは言え、相当エキサイトなイベントだった。このイベントを知った瞬間、仕事との絡みがあるから行くべきか行かざるべきか数時間悶々としたが、その挙句に気絶し、目が覚めたときにはチケットの申し込みボタンをポチっていた。そして、ただただ行けて良かったし楽しかった。
 …散らばってく、それぞれに理屈を抱えて。ただ元の場所にさよならを言うんだ