望んでるもの、求めてるもの、全てもぎとって食い散らして
ユニコーンのステージは、懐かしさを感じるグループサウンズのようなギターリフにベースラインが絡み、タイトかつ力強いスネアで「頼みたいぜ」からスタート。オーディエンスを煽りに煽る奥田民生のボーカルは、パーティーロックの始まりを予感させる。再結成して物凄いアルバムを2枚と、とんでもないミニアルバムを1枚発表して、精力的にツアーも回ってきたユニコーンと、まだ日の浅いジュンスカの差ははっきり言って歴然だった。ジュンスカはジュンスカで良かったが、最初の、僅か30秒ほどの演奏で、ユニコーンとジュンスカの圧倒的な差を見てしまった。ユニコーンには確実な演奏力と圧倒的なグルーヴ、バンドとしての爆発力を感じる。
2曲目は、ボーカルが阿部義晴に代わっての「WAO!」。ライブでは定番かつ鉄板の一曲である。
3曲目にはツインラップと阿部義晴のシリアスなボーカルの「さらばビッチ」。
4曲目には、再結成後のベストソングとも言われる「Hello」。奥田民生の持ち味がこれでもかと言うほど発揮される。
続く5曲目は、雰囲気がガラリと変わり、ジュンスカのメンバーを呼び込んで「SAMURAI 5」。先に宮田和弥がボーカルをとり、バンドブームさながらの疾走感溢れるメロディを歌い上げる。「これってジュンスカの曲?」と疑うほど、宮田和弥のボーカルはこの曲にフィットしていて驚いた。「あなたのスピードやばくない」のフレーズでお決まりの小ネタを披露し、会場が爆笑に包まれる。
最後は、往年のヒットソング「大迷惑」で締め。この日は、「大迷惑」を除いた全ての楽曲が再結成後のもの、という"攻め"のセットリスト。それでもオーディエンスがついていくのだから、ユニコーンが、往年のヒット曲で食いつなぐような過去のバンドではなく、未来を向くバンドという認識が強まった。
そして、イベントのトリを飾るのは子供ばんど。
さらにつづく(かも)
…瞳の黒の色で、ずっと未来を見届けるんだと教わった