真昼のストレンジランド

　18時のニュースで卒業式とか入試とか就職難のニュースが報じられる。ああ、もう３月か、と思う。今年は時間の流れがゆっくりだったような、早かったような。とにかく毎日があっという間に終わった。油断すると大人になっちまう。
　およそ面白いとは思えない"お父さん犬シリーズ"をごり押しするソフトバンクのCMに愛想を尽かしていたが、ガッツ石松やマツコ・デラックスを起用した最近の作品はいくらかマシに思える。
　先日、コンタクトを処方してもらいに駅前へ行ったら、まっ昼間の宝くじ売り場に、通称"八山田のディディエ・ドログバ"は居た。何枚買ったのか聞いたら「10枚」と答える。連番かバラかを聞いたら「両方買った」と答える。それって、どう計算しても、10枚じゃなくて20枚買ったと思われる。一見、欲の"よ"の字も無さそうな八山田のドログバが、何に夢を見て宝くじを買うのだろう。地方自治に寄与したかっただけで、当選番号も見ないのかもしれない。逆に、もし八山田のドログバが数億円当てたらそれは、７勝７敗で千秋楽を迎えた力士が全員勝ち越しを決めるぐらい胡散臭く見えてしまいそうだ。
　…素晴らしき地上を、屍を跨いでゆけ。シルバラードがどこだって、本当はもうどうでもいいさ