俺と白昼夢

tetsuo_hara2010-03-03

 雪道を涙目になりながら運転することがなくなるのとほぼ同時期に、盛り上がってたのか盛り上がってなかったのかわからないままバンクーバー冬季五輪が閉会した。日本人の希望だったフィギュアの浅田真央は、結局金メダルを取れなかった。キム・ヨナがあれだけ強いのだから、浅田真央がノーミスをして頑張ったとしても金メダルは難しかったろう。次のソチ冬季五輪までに、愛犬エアロの動きからヒントを得て幻の5回転ジャンプを体得してくださいよ。もっとも俺の場合、今年のスポーツの祭典と言えば冬季五輪じゃなくてサッカーW杯のほうである。最初からそっちにピントを合わせてますから。
 フィギュアの余波は巨大掲示板2ちゃんねるにも及んでいる。キム・ヨナを誹謗中傷する書き込みが氾濫し、それを読んで腹を立てた韓国人がサイバー攻撃を仕掛けて2ちゃんねるのサーバーをダウンさせたんだとか。どうりで繋がらないとおもったが、どっちも大人気なくて呆れてしまう。
 近年、フィギュアのレベルはぐんぐん上がっており、4年前なら鈴木明子の得点でも金メダル射程圏内だったのに今や入賞がやっとである。フィギュアのように、演技を魅せる競技の場合、ブサイクはどうなのかといつも考える。世界のトップのプレイヤーをざっと見渡したところ、すごいブサイクは見当たらない。やっぱりブサイクはブサイクなだけで減点の対象なのか。そう考えると、かつて伊藤みどりがメダルを獲ったのは奇跡に近い。トリノ五輪ではアスリートとは思えないぐらいぶくぶくに太っていた安藤美姫だったが、今大会ではだいぶシェイプしていた。悲しくも、シェイプしすぎたのとメイクのせいでニューハーフの日出郎(画像)に見えてしまった。それもメダルを逃した要因か。
 よそ者が来訪するのを頑なに拒むのは通称"二本松のズラタン・イブラヒモビッチ"。先日は、堅固な守りを無理矢理突破して邸宅にお邪魔してみた。自分のご老体を棚に上げ、俺の目尻の笑いじわを何度も指摘する性格は相変わらずである。母親のことをコントロールしているつもりでいるが、実のところ母親のほうが一枚も二枚もうわてである。これは、彼がお粗末というわけではなく、母親が天晴れと言える。
 会社の行事で安全運転の講話を聴いた。「速度**メートルで急ブレーキをかけたときの制動距離は**メートルだから…」などの杓子定規な話は一切せず、年寄りが交通事故に遭遇する理由等を整然と語って貰えてなかなか納得のいく良い講話だった。俺自身の事故防止の意識も高まったかに思えたが、帰宅途中に猫を轢きそうになった。無駄な講話だったのかと言うとそうじゃない。聴講しなかったら轢いていたかも知れないし。
 …揺れる髪の色を、瞳の奥を。何もない世界で、そこだけ虹色の夢を見ていたのに。もう思い出せないかも