エンドレスサマーヌード

tetsuo_hara2009-08-14

 昨シーズンまでサッカーの世界ナンバーワンリーグはイングランドプレミアリーグと言って間違いなかったが、今シーズンはリーガエスパニョーラがアツい。クリスティアーノ・ロナウド、カカらの超大型補強に出たレアル・マドリーがチームとして機能すれば、世界でも類を見ない最強のクラブになるだろう。ビッグクラブの中で、最も戦力の落ち込みが懸念されるのは、俺の好きなアーセナルである。アデバヨールコロ・トゥーレと言う2人の主力を放出したきり、補強の補の字も見当たらない。当のヴェンゲル監督は「チーム作りの主眼は底上げであり、安易な追加に頼るものではない」と、現有戦力で開幕を迎えることに悲観はしていない。優秀な監督を3人挙げろと言われたら、俺はヴェンゲルとモウリーニョオシムの名前を即答する。
 「世界の恋人たち」という番組の感想を少々。ナビゲーターはミス・ユニバース知花くらら(画像)。日本と台湾とイタリアそれぞれ1組のカップルを取り上げ、彼らの出会いや、デートの様子、互いへの不満や愛情表現、二人の将来への思いなど、「恋人たち」の1日を通して、現代を生きる若者たちの夢や悩みを見つめるという内容のこの番組。日本のカップルは、ヘアスタイリストの卵同士で、二人とも写真が趣味で、その日は鎌倉の花火大会の下見に出かけるというものだった。仕事も夢も趣味も同じことから、価値観も非常に似ていてお似合いの二人。安心感を持って見ていられた。台湾のカップルはまだ学生で、動物園にパンダを見に行くデートだった。学生なだけにやや感情の起伏が激しく、青臭いデート内容はそれはそれで興味深かった。イタリアのカップルは、男性のほうが大のサッカーフリーク。ご贔屓チームはラツィオである。昼食を軽く取ってから男性宅のテレビでサッカー観戦するのだが、早くサッカーを見たいがために、のんびり昼食を食べる彼女に対して男性は少しイライラしている様子。彼女のほうはサッカーにはほとんど興味がなく、試合中もパソコンでデジカメのデータの整理をする始末(サッカー観戦の最中に彼女がパソコンをいじるのはお決まりとなっているらしい)。この日はリーグ戦で、ラツィオは負けてしまったが、イタリアカップのほうは好調で決勝進出を果たしていた。その決勝戦だけはどうしてもスタジアムで彼女と観戦したいらしく、サッカーに興味のない彼女の意見など聞かず、2人でサッカーを観に行くことを決めてしまっている(チケットはまだ取れていない)。彼女は当然乗り気でなく、おまけに父がローマのファンだから、ラツィオの試合を観に行くことを知られたら何を言われるかわかったもんじゃないと難色を示す。これはとんでもない2人にスポットを当てちゃったもんだ、と思った。ところが大どんでん返しが起こる。「あのね、これ、今日の最後に渡そうと思っていたんだけれど…」と彼女が男性にプレゼントしたものは、イタリアカップの決勝戦のチケットだったのだ。男性のほうは喜びもひとしおで、人目をはばからずにベロチュー責め。彼女が番組のディレクターに向かって「スタジアムにも、パソコンを持っていかなきゃね」とシニカルな笑いを誘ったところで終了。まるで脚本が用意してあったかのような筋書きに胸打たれ、スッキリした。
 …痛ぇな、痛ぇな、いちいち酷ぇな。長ーい目で見ても無さそうな変化。数字次第のお箸の国。無駄、コスト、省いてやりくり。世のお母たまの好みに寄せた、先手、先手の自粛と、センサー鳴っても探るパンチライン。編集点、無視する非国民