長さ約12メートル、幅約1・4メートル、重さ約2トンの大わらじ作

tetsuo_hara2009-01-22

 今日のブログのタイトルは、県内のニュース番組で福島市の伝統行事「信夫三山暁まいり」(画像)に奉納される大わらじ作りがはじまったことをアナウンサーが報じたものだが、これは連歌で言えば上の句にあたるもので、「そんなの作っても意味ないじゃん」と下の句が続く。当然下の句をアナウンサーは詠むことはない。祭事に限って言えば、一見意味のないことに意味を持たせ、そこに神が宿るわけで、俺はそれを否定するつもりはないし何より俺自身も祭事が大好きである。つまり、世の中にはこのように、至るところに下の句が隠れているってことを言いたい。隠された下の句をより多く見つけることで人生はさらに楽しいものになるだろう。ある人は「競馬の極意は"行間"を読むことである」と言ったが、この話もそれと似ている。
 米国がくしゃみをすると日本が風邪をひくらしい。昨今の経済危機は米国も日本もインフルエンザと言ったところか。その日本と密接に関係のある異国では黒人系の新大統領の就任に湧いている。俺は"FUCK"しか英単語を知らないが、オバマ氏の演説は内容もさることながら喋り方にも巧さを感じる。米国にはオバマ氏ともう一人、演説に長けたリーダーがいる。アップルコンピュータCEOのスティーブ・ジョブズ氏がその人である。「ステイ・ハングリー、ステイ・フーリッシュ」で締めくくったスタンフォード大学卒業式での感動的なスピーチは有名だが、新製品の発表会などでは本件と関係ない話を延々として聴衆を惹きつけておき、最後に「そうそう」と思い出したかのように新製品(ipod等)をポケットからおもむろに取り出して少しだけプレゼンするのだ。日本ではオウム真理教時代の上祐史浩のおかげで、饒舌なリーダー(当時は外報部長)は"悪"であるという風潮が高まり、堀江貴文(元ライブドア社長)がそのイメージを決定づけてしまった。
 先週、雪が降ったときに俺のシエンタ(愛称:ムッソリーニ)の前を走っていたのは仮免で運転中の教習車だった。雪道の教習―――。これを、吉ととるか凶ととるかである。そのときの教習だけを考えれば不運なことだが、先々のことを考えれば、いざ免許をとって自分ひとりで運転することになったとき雪に降られたとしても、たじろぐことはないだろう。すべては捉えかたひとつ、昨今の大不況も、ピンチではなくチャンスなのだ。
 …「昔はナイーヴだった」って、ときに君は幾つになるんだっけ? 居心地良さの中で、計る言葉はまた空を切ってゆく