かく語りき

tetsuo_hara2009-01-07

 仕事からの帰路、ふと美容室を覗くと犬が店内に入っているように見えた。よく見たら、犬じゃなくて人間で、どうやら女性店員が四つん這いになって床を掃除している様子だった。不思議なもので、それが"四つん這いになった人間の女性"と認識できた瞬間からとてつもなくエロいものに見えてしまう。男のサガというやつか。愛だ恋だ誤魔化したって、所詮は僕らアニマルなんです。
 俺の年賀状を逆手にとった年賀状(画像)がある人から届いた。新聞記事の見出し風の「日本破廉恥党党首腹鉄男タイーホ!!」というタイトルで始まり、選挙ポスターに使用した俺の画像の股間部分が大きいものに差し替え加工されており、これが公職選挙法に抵触した、という文章が続く。手痛いカウンターパンチを喰らった気分だ。
 今日の晩飯は七草粥だが、おかずはとろの刺身だった。おせち料理やアルコールで疲れた胃を休め、野菜が乏しい冬場に不足しがちな栄養素を補うという主旨で七草粥を食べるはずなのに、おかずが脂のこってり乗ったとろの刺身では元の木阿弥になってしまう気がした。
 今週はBS1で「みんなロックで大人になった」というドキュメンタリーを毎夜放送している。今日はパンク・ロック編だった。「国会は機能せず、街にはホームレスが溢れ…」とジョニー・ロットンが当時のイギリスを語っていたが、今の日本はまるでパンク黎明期のイギリスのような状況である。なのに流行歌といえばめそめそと愛を歌う歌ばかり。グラナダTVに出演したときのセックス・ピストルズの迫力はすごかった。ジョニー・ロットンは「睾丸で感じたことをそのまま歌にした。だからあんな声が出せたんだ」と語っている。そして「昔は怒れる若者だったが、今は怒れるジジイだ。あの頃と根本的には何も変わらない」みたいなことも話していた。"怒り"は自分や社会を良い方向へと導く原動力である。忌み嫌われがちな"怒り"という感情だが、実はとても重要であるということを、俺はセックス・ピストルズとの出会い通じて学んだ。
 ところで給料日はまだなのか。今月の4日と5日にJRAからお年玉を貰えるはずだったのに貰えなかった。だから金がない。当たらないのに競馬をやる理由はどこにあるのだろう。「競馬のように、なくても誰も困らないものが存在できる世の中が平和だと思えるからです。先生、この答えでいいでしょうか」と言う井崎修五郎に対し、「満点だと思います」と故・野平祐二は答えた。
 …昼間の賑やかさの後遺症。人は行列に紛れ込む。過去を帳消しにしてくれれば、くれればと。昨日まで手には一杯、取り憑かれた逆説だらけ。言うなれば、きみを失うのがこわいだけ