法事

tetsuo_hara2008-10-09

 まるで、喉の奥のほうでカマキリが卵から孵化するようなムズムズした感覚に襲われたと思ったら、喉が赤く腫れて咳が止まらなくなった。土曜に点滴をキめたが快方に向かわないので水曜に再び点滴を打って今日に至るが、咳は止まってくれない。強い抗生物質を服用しているせいか、今日あたりは便もゆるい始末である。連休前だというのにひどい体調だ。
 仕事のほうは、延々と続くもぐら叩きのようなものである。このまま仕事を続けてハゲ頭になるか、仕事を辞めて髪の毛を維持するか、という究極の選択を突きつけられている気分である。
 土曜はひいじいさんの法事があり、墓参りをしてそのあと寿司屋へ行った。その寿司屋は昔から舎利の炊き方には定評があったが「ちょうど、良いまぐろが入ったところだった」と店主が話すように、ネタの鮮度もなかなかであった。寿司もさておき、松茸の風味があますところなく味わえる土瓶蒸しと、松茸がふんだんに使われたぜいたくな茶碗蒸しなども絶品であった。そして極めつけに、生まれてはじめて「松茸の握り」(イメージ画像)というものを食べたが、歯ごたえといい香りといい抜群であった。ひいじいさんが石の布団を持ち上げて寿司屋に駆けつけるんじゃないかというほど松茸尽くしの一日だった。
 隣村の知り合いから米をもらった。それは新米ではなかったが、新米に匹敵するほどの美味しさだった。その米をひと口食べた光子さん(祖母)は「この米、横浜の親戚に送ってやるだっぺ! 新米じゃないけど『新米だよ』って言って送ってやるだっぺ! きっと泣いて喜ぶだっぺ! ぐへへへ」と興奮していた。付き合いの長い俺がみたところ、冗談を言ってるわけではなさそうだ。
 …汗は流れて頬をつたう。どこまで続けるのだろう。見て見ぬふりでかまわない。人はそれを咎めないだろう