武豊のしたたかさ

 原点回帰の秀作「569」(ゴーロックと読むらしい)を発表したGO!GO!7188を見てきた。スリーピースのガールズロックバンドと言えばチャットモンチーが急激に台頭してきたが、引き出しの多さや演奏力の高さではまだまだGO!GO!7188に分があると思った。特に、もともとタイトだったドラムがますます精錬された印象を持った。冗長なMCは改善の余地があると思われるが、スマッシュヒットの「浮舟」を聞いたとき、ヴォーカルの歌唱力がワンステップ上がった気がした。でもきっとチャットモンチーのほうが萌え度は上だ。
 先日の阪神ジュベナイルフィリーズは、デビュー前から素質馬と目されていたトールポピーが優勝した。今年の2歳牝馬ではポルトフィーノという超良血馬も注目されているが、ポルトフィーノトールポピーも角居厩舎の所属である。さらに先週のジャパンカップに話は遡るが、2着に入選したポップロックをはじめ、4着のウォッカも5着のデルタブルースも角居厩舎の所属だった。ジャパンカップという大舞台で同じ厩舎の馬が3頭も掲示板に載るとは驚きである。やはり角居勝彦は只者ではない。
 秋の天皇賞メイショウサムソンで勝利した武豊はしたたかだった。前日、台風の影響で不良馬場となった京都競馬場の馬場を、天皇賞の前までの数レースで内側の回復ぶりを確かめながら騎乗し、天皇賞ではある程度回復が確認できた内側を通ってサムソンを勝利に導いた。これは、コスモバルクが左回りのコースだと外に大きく膨らむ癖があることを念頭においたうえで、緻密に計算された作戦でもある。事実、コスモバルクが外に膨らんだことで不利を受けたダイワメジャーアドマイヤムーンがさっぱり揮えなかったことは言うまでもない。

 通称"二本松のズラタン・イブラヒモビッチ"の恋路が、奇跡的に軌道に乗ろうとしている。浮かれに浮かれた彼は、ブランドショップでシルバーアクセを買う際、「チェーンいらないから値引きしろ」などと無茶苦茶なことを店員に要求していた。ヤマダ電機で買い物してるんじゃないんだからさ。
 …君の理解者も、闇の被害者も、アナバプテストかもよ。それにしてもおまえ、なぜ、はねるのだ。神の御前ぞ、我がスレドニヴァシュター