九相図のスキャット

 週が明けて元気に出勤した中ボスは「え?皮膚病?」と聞きたくなるほど日焼けしていた。女子プロゴルフは相当楽しかったようだ。おかげで機嫌も良く、機嫌が良いとダジャレの炸裂度合いも高い。「売店でテッシュを買おうと思ったら混んでいたからテッシュウ(撤収)してきた」などと売れないヒップホップグループのようなことをしゃべっては喜んでいた。
 坂井泉水さんの衝撃的な事故死により、ZARDがワイドショーのネタになっている。そもそも坂井泉水さんはレースクィーンをしていたわけで、長戸大幸というプロデューサーの目に止まらなければ第二の岡本夏生にもなりかねないところだった。改めて「負けないで」の歌詞を考えてみる。"今宵はわたくしと一緒に踊りましょう"のフレーズに大きな違和感を感じた。誰か添削してくれなかったんでしょうか。志半ばで亡くなったのは残念だが、それでもジャニス・ジョップリンよりもたくさん生きた。
 昨夜、宮崎駿監督の若い頃の写真がテレビで紹介されていた。才能と商業的成功に裏打ちされ、今でこそカリスマ性を漂わせる宮崎駿だが、写真で見る限り昔はただのメガネ豚だった。巨匠の過去がメガネ豚だったと悲観してはいけない。メガネ豚でも大監督になれるのだ、とポジティヴに受け止めよう。
 俺、30歳を過ぎたら車のバックミラーは外すつもりだった。過去になんて用はないからなあ。
 …「未来のために今がある」と言われても僕は信じないよ。だって「今」のこの僕が昨日の僕の未来。「現状に甘んずること勿れ」と言われても僕は笑えないよ。だって「今」のこの僕が誰かの夢見る未来