東京優駿

 先日すかいらーく系のファミレスへ行ったらあからさまにカツラを被った中年男性が隅っこの席で食事をしていた。そういう場合、目のやり場に困るし見て見ぬふりをしなくちゃならないから何かと大変で、つまり見た目だけでも既に迷惑なのに、突然巻き舌で「ガルルルルル」などと店中に響き渡る声量でおふざけするから本当に困ったおじさんだった。しかしあの手のバレバレのカツラは何なんだろう。安物なのか、ギャグなのか、嫌がらせなのか、ドンキホーテで買ったのか。
 ゲーセンでスパイダーマンのスロットをやったら、意味はわからなかったが演出がなかなか楽しくてボーナスも引けて面白かった。そこで得たメダルを持って鉄拳のスロットをやったら、クマは出てくるしパンダとプリクラは撮るし、なんだかんだ6回もボーナスを引いて楽しかった。機械割が厳しいのは玉に瑕だが、鉄拳は名作だと思った。
 会社で打ち合わせをしていると、外様ボスが「あのう、"OCR"って何ですかあ?」と質問してくる。「それは、光学式文字読取装置のことで…」とマジメに答弁しようとするが、それを大ボスが遮って「要するにさ、競馬の馬券買うときのマークシートあるじゃない。あれのことだよ」と説明する。すると外様ボスは途端に「ああ、あれね」と納得する。これは4月の行事予定の打ち合わせのときに見られた光景だったが、まったく同じ質問、同じ答弁、同じ大ボスの説明が5月の行事予定の打ち合わせの際にも展開された。外様ボスをはじめ、記憶回路に難がある人ばかりなのだろうか。デジャヴ、と思ったのが俺だけだったとすれば問題である。
 今年のダービーはフサイチホウオーを軸にしつつナムラマースフライングアップルの馬券を自信満々で買い漁り、結果として酷い目にあってしまった。牝馬のダービー制覇というのは全く頭になく、かすりもしなかった。ヴィクトリーが逃げ損ねた時点でレースの展開ががらりと変わってしまった感があるが、それにしても福永祐一(2着入線のアサクサキングス)の好騎乗が際立っていた。人気先行の二世ジョッキーかと思いきや、実力もかなり伴っている。
 通称"二本松のズラタン・イブラヒモビッチ"が福島競馬場まで足を運んだが、馬券は二の次で、トークショーのため来場していた小倉優子が目当てだったんじゃないかと思う。
 ライヴ以来GRAPEVINEばかり聞いている。マイナー調のメロディを重いサウンドに乗せた破壊的な美しさが彼らの特徴だが、歌詞のメロディへの乗せ方だとか言葉のチョイスだとかがとにかく凄まじい。
 食生活のバランスが崩れているせいか、吹き出物が2つ、3つ顔を出してきた。俺が宮城県名取市の石鹸屋で買った化粧水は、アボリジニーが使用しているものと同じティーツリーウォーター。行けばつい色々買ってしまう。しかし宮城県民ときたら商売上手な笹かま野郎共だぜ。
 …昨日に夢を託せば後悔で、明日に夢を託せば希望で、でも今日の僕に夢を託して何になるの?