ゴジパパ熱唱

 下の世代のことなどアウトオブ眼中に等しかったジーコのときと違い、オシム監督の場合は下の世代の反町監督にとやかく注文をつける。メディアから、オシムの従順な下僕のような扱いを受けることもしばしばの反町康治だが、「自分の色も出して行きたい」としっかり色気も覗かせている。平山相太の存在は、日本の武器であると同時に弊害でもある。オランダリーグでも空中戦で負けなかった"高さ"は脅威だが、その"高さ"に頼るあまりロングボールが増えてしまうからゲームの組み立てもへったくれもなくなってしまうのだ。今日も「ポイズンっ!!」と言いながら指揮を執っていた反町監督だが、平山相太の使い方がこれからの課題というかポイントになってくると思った。水野晃樹がやたらと目立って良かった。あれだけやって後半もバテてなかったし。俺は、今後十数年間は日本のディフェンスの核となる、と言われている福元選手を見てみたかった。
 自称業界通みたいな素人は「っていうか一周して面白いよ」とか言ったりするが、俺にとっては「弦哲也のカラオケグランプリ」がまさにそれである。今週は凄かった。だってゲスト審査員が松井昌雄さんだもの。言わずと知れた松井秀喜の父で、歌手活動をしていることからゲスト審査員を勤めたようだ。司会に話題をふられても「…はい。」としか言えないあたりが痛々しかったが、歌のほうはプロとして恥ずかしくないレベルだった。最大の見せ場は松井秀喜からのビデオメッセージだろうか。おのれの父に「64歳の夢追い人」と言えてしまう松井選手は悟りの境地に入っているか、どうでも良いと思っているかのどっちかだ。
 通称"八山田のディディエ・ドログバ"は、あくまで俺のケータイを便器に落としたことを攻撃対象にしたいようで、「お前の不注意だろ、このすっとこどっこい」などとメールしてきた。まぁこの話はそんなに引っ張んなくていいか。
 毎晩、晩飯の際には熾烈な舌戦が繰り広げられる原家の食卓だが、今日の光子さん(祖母)は実に溌剌としていた。父が「アンコウなんて底引き網で一年中獲れるんだっぺ!!」と言うと「真夏のアンコウなんて聞いたことないだっぺ!!」と即座に反論。さらに、バレーボール中継を見て、派手にペイントしたボールに着目し「ボールをあんなふうにカラフルに染めたら目が回るだっぺ!!」と激昂していた。
 …午後の憂鬱、浮気な心。何処にいても光を感じる。フェンスに腰かけ、無邪気に笑う。何処にいても光を感じる