雲上人

　青天の霹靂のごとく津波のニュースが飛び込んできた。地震を全く体感しなかったので、まさか北のあいつが何かやらかしたのかと思ってしまった。天災も恐いし人災も恐い。米国産牛肉も履修科目不足も振り込め詐欺もメタボリックシンドロームも恐い。恐い、恐い、何もかもが恐い。この世は恐いことだらけだからお家でおとなしくしてよう、僕は。
　日中は陽が射して穏やかな青空が広がっていたが、夕方突然ザーっと雨が降った。雨は刹那的なもので、すぐに止み、熱を帯びた路面からは降り注いだ雨が白い水蒸気となってもくもくと立ち込めた。運転していたのだが、雲の上を走っているような不可思議な気分になった。
　フォークダンスＤＥ成子坂というお笑いコンビが昔あった。好きだったので解散したときはショックだったが、11日未明に元メンバーの村田渚さんがくも膜下出血のため亡くなったと聞いて、またショックを受けた。村田渚さんは2005年に元坂道コロンブスの松丘慎吾と"鼻エンジン"というコンビを結成し、爆笑オンエアバトルでは２戦２勝。M-1グランプリで準決勝に進出したところだった。村田渚の第二次黄金期がこれから幕を開けようとしていた矢先の出来事だった。
　年の瀬を先取りするかのように、仕事のほうが忙しさを迎えている。ああ、今日はもうだめだあ、時間もないしい…と弱音を吐きそうになったら、「あきらめたらたらたら、そこで試合終了ですよすよすよ（残響音含む）」、「安西先生せいせいせい、バスケがケがケが、したいですですです（残響音含む）」と、あの漫画の名シーンを思い出して自分を奮い立たせるのだった。
　画像は、"腹鉄男"オリジナルケータイストラップ。傑作!!
　…新しい季節に眩暈覚えても、終わらない鼓動さえ、空が笑ってる