微熱少年

 W杯3位決定戦、種場飲酒タイガーってなんだっつーんだよその変換は>MS-IME もとい、シュバインシュタイガーが大爆発した。今大会はシュバインシュタイガーしかりアリエン・ロッベンしかりクリスティアーノ・ロナウドしかり、若手ウィングの台頭がとても目立った。
 長かったW杯もあと数時間で決勝戦を迎える。フランスは、強かった時のレアル・マドリードの守備をたった一人で担っていたマケレレと、アーセナルを去るときベンゲル監督に「彼の代わりはいない」と言わせたビエラのダブルボランチが堅守を誇っている。イタリアも伝統的に守備が堅いが、フランスも堅い。予想困難だが、フランスが勝てば米沢牛は俺のものだ。
 昨夜はクラス会に出席してみた。俺の功績は、通称"二本松のズラタン・イブラヒモビッチ"を表舞台に引っ張り出したことである。卒業後の彼は軋んだ社会の毒に犯され、人妻に騙されかけた話とか上司の脇の下の話ばかりするような人間になってしまったが、クラス会に出れば学生時分の生徒会長の顔に戻るから不思議である。卒業してから10年以上たつが、基本的な容姿はみんなそれほど変わらない。ただ約一名、イタリア人ばりに胸毛が濃くなっている男がいたのには驚いた。しかもそれが滑走路のごとくヘソの下までつながっていた。
 金曜日、仕事のことで考える案件が出たのでまじめに悩んでいたら、ノドが腫れて発熱した。俺、頭使うとすぐ体壊すタイプかも知れない。熱は7度3分までしかあがらなかったが、ノドの腫れ方がハンパじゃないので点滴一本キメてみた。針がうまく刺さらなかったのか、点滴の跡が黒く残っている。まるで祟り神に触れてしまったアシタカみたいだ。
 …ふざけすぎてた夜の隙間に貴方だけをずっと近くに感じてた。世話もないよね。絶え間ないリズムが、涙を拭う暇をくれない