これまでの4年間、これからの4年間

 「世界を驚かす」と意気込んで臨んだジーコのW杯は、2敗1分と惨敗に終わった。4年間代表を見てきたが、ジーコのサッカーにはポリシーが欠けていた気がする。フォーメーションもタクティクスも、対戦相手度外視で自己都合のうちにころころ変更していたし、国内組で連携が良くなったのに欧州組を合流させた途端に滅茶苦茶にしてしまい、その問題への対策も講じない。大事な試合の前に親善試合を行っても、勝ちに行くのか勝敗は捨てていろいろ試したいのか、レギュラー組で行くのか控え組を出すのかヴィジョンが見えない。トルシエの場合はフィジカルの強い選手を中心に招集し、フラット3というディフェンスラインを高くする戦術にポリシーを持っていた。
 中田英寿はあと数年はそれなりの活躍はするだろうけどペルージャ〜ローマ時代を超える大活躍は見込めない。俺としてはジーコの後任監督には中田英寿を推していたが、イビチャ・オシム氏で決定と報道されている。俺は元浦和レッズ水内猛さんが好きで、水内さんを代表監督に就任させて「史上最弱の日本代表」と大バッシングを受けるのもおもしろいかなと思っていた。オシムは旧ユーゴスラビアを率いて絶頂期のマラドーナを擁するアルゼンチンと120分間無失点の戦いを演じるなど、W杯ベスト8という実績を持つ。オシムが作った旧ユーゴ代表は、国が崩壊さえしなければ間違いなくユーロ92で優勝していた、と高い評価を得ている。現在ジェフ千葉の監督を努めており、Jリーグの選手を良く知っていることが強みだ。若手育成にも長けているので、世代交代がスムーズに進むことを祈念します。
 中ボスはブラジル戦の敗戦もなんのその、今度は宝塚記念で大もうけすることに躍起になっている。昼休みには「腹さん、勉強会やるべ」と、しるしがたくさん書き込まれたスポーツ紙を俺に渡すのだ。中ボスの公算は3連単で48点買い。「もうちょっと絞れませんかねえ?」と言うと「だーめだー」と突っぱねられた。
 …雲がちぎれる時を、鳥は待ちつづける。熱いあの太陽に翼が溶けても、会えるのを待ってるよ