端午の節句

 初めて足湯へ浸かった瞬間、源泉の熱さと一緒に脳に流れ込んできたのは、通称"二本松のズラタン・イブラヒモビッチ"が足湯の中へ転落する映像だった。チャンスは昨日訪れた。どうにか彼を足湯へ誘い出すことに成功し、あとはあの日フラッシュバックした映像を実践するだけだった。俺が手を下さずとも落ち着きのない彼は湯に落ちそうになっていたが、結局俺の願いは叶わなかった。惜しい。楽しみが次へ伸びたと思えば良い。ひひひひひ。
 願いは潰えたものの、温まった体で北斗を打ちに行った。俺は負け戦だったが、通称"二本松のズラタンイブラヒモビッチ"は入れたり出したりしてなかなか楽しそうだった。モグモグ風林火山で、一揆が起こって江戸の領土を失ったことを俺のせいにしている様子だった。
 HERO'Sのみのもんたの顔が凄くキモチ悪かった。あんまり笑うなよ。
 徹子の部屋を見たらゴリエがゲストで、めちゃくちゃ面白かった。「西郷隆盛と付き合っていたというのは本当ですか」とゴリエが質問すると、黒柳さんは「それはない」とまじめに答えていたっけ。
 今日は来るべき梅雨に備えてシエンタ(愛称:ムッソリーニ)のフロントガラスをコーティングした。雨なんて降らないほうが良いに決まっているが、万全たる雨対策をしてしまうと雨に降ってもらいたくなっちゃうから不思議だ。雨対策したらスロットを打ちたくなって、番長で強めの当たりを引いてアラジンで一回当たって、北斗でも良い感じの台を掴んだ。久々の快勝である。イベントが入っている日は何となく落ち着かない。ホールの熱狂を意識的に思い出すというわけではない。当たったときの興奮をからだが憶えていて、無意識のうちにそれらがからだの内部から染み出てくるような感じになる。
 …日曜日の朝、まぶしい太陽。空の青さに心を奪われ、僕は自由でどこへでもいける。僕は自由で、恐れるものはない。それは本当さ。だけど気分は、あぁこのまま青い空の中へとけちまいたいのさ