生きがいはいつも裏切らない

 vaioノートの電源を入れっぱなしのまま眠りこける夜が続き、未完成の日記が毎夜、海の藻屑と消えていった。
 仕事 to 仕事の間隙を縫って、氣志團のGIGに行ってきた。開演前にはおニャン子クラブや初期ZIGGYの曲等が流れており、80年代ファンには涙モノの選曲である。今回は、氣志團学園といういわゆる学校が舞台で、オーディエンスが氣志團学園の新入生という設定だった。新譜を中心に数曲をプレイした後は、ミュージカル風の演出に突入。早乙女光のハンガーヌンチャクが物凄かった。いつもながら凝りに凝ったストーリー展開には感心させられる。意外や意外、翔やんのドラミングのパワフルさには恐れ入った。が、この一連のミュージカル調の部分が長い!! 本分である楽曲演奏に戻れば、後半に向かってエンジンの回転数を上げるかのようにアップテンポの曲が増えてくる。畳み掛けるようにフィナーレへ向かう時の爆発力はお見事だった。エンドロールにJUN SKY WALKER(S)のPARADEが使われていたが、これも80年代の音楽を愛している俺としては嬉しかった。翌日、早速ジュンスカを聴きまくっている。新しいアルバムもなかなか良いが、やっぱり俺は黒い太陽とかデリキスが好きだ。バンドとしては、そろそろOne Night Carnivalに匹敵するスマッシュヒット(紅白歌合戦で2年続けて同じ曲を演るというのは屈辱に近い)が欲しいところであろう。今回のGIGはかれこれ4時間に近いものだったがタクシードライバーの情報によると9時半終了の予定が10時終了に変更になったそうだ。「ヘタしたらさ、東京行きの新幹線に乗れない人もいるんじゃねえの。いっつもなんだよね、氣志團のときは」と言っていた。帰り際にキョードー東北の方と話す機会があったが「綾小路くんにはいつも言ってるんですけどね『話が長い!!』って。彼も『すんません』とか言うんですけど」などと言っていた。それだけ本人も楽しんでいるのだろうから良しとしたい。
 俺の異動先がいよいよ固まった。通称"福島のマダビキア"が歩んでいる道を一足遅れで追随しているかのような俺だ。"福島のマハダビキア"は、先日ipodを首からぶら下げて棚倉村へやってきたかと思えば、俺の異動先をまことしやかに予言して不敵かつ不吉な笑みを浮かべ、グループ魂の啓蒙CDを俺に預けて遥か北方へと帰っていった。
 …きれた頭はお次にどういった思考を働かすつもりでいるの? 私の方はと言えば「許す」というありふれた行為に終わりを告げる