微熱少年

 半分だけ尻を出すことの快感に溺れ、隙あらば半ケツ状態になって遊んでいたらとうとう風邪をひいた。モラル(道徳)の神様が、俺の半ケツに対して「はい、あんた有罪ね」と判決を下したのだ。昨夜は37.7度まで発熱した。あっちの世界でランディ・ローズが「徹夫、まだこっちに来るのは早い」って言っている。カート・コバーンは「徹夫、早く来いよ、バンドやろうぜ」と誘っている。シド・ヴィシャスジョー・ストラマーは「ファック!」とか「ビッチ!」とか言いながら殴り合いの喧嘩をしている。そんなこんなで、出勤さえも危ぶまれたほどだったが、パブロンを2錠キメたらあえなく復活した。良かったね、早めのパブロン。今朝は、不思議と平常時よりも体調が良い。人間って少し熱があるぐらいのほうが調子が良いのかもしれない。これをスーパーサイヤ人の法則と名づけ、今度の学会で発表しよう。明日もスーパーサイヤ人になれるかなあ。ないないづくしの原徹夫、モテないさえない昭和くさい。小銭がジャラジャラ良くお似合い。実家の床から腐乱死体。
 チェコ対オランダのW杯予選で、俺が好きになったロシツキーがPKをはずした。チェコはマジで予選突破が危うい。オランダはマルコ・ファン・バステンが監督になってからは非常に安定している。W杯優勝候補の常連国イタリアも強いが、優勝するにはオプションがいまひとつ足りない気がする。オランダにはイタリアに足りない「何か」があり、現段階では欧州最強と言っても過言ではない。ところで土曜日の日本対ラトビア戦の試合後の中田英寿選手のインタビューで、「前半は良くボールが回っていましたね」とのインタビュアーの問いに対して「で?」と切り返したことが物議を醸している。中田選手らしくて良いと思うし、インタビュアーも少し馬鹿だと思った。
 チリヌルヲワカのアルバムがたいそう気に入った。和テイストあふれる叙情的なメロディと、それにからみつく日本語詩がたまらない。オリジナリティを確立してるね。
 フジの新ドラマ「鬼嫁日記」は、アットホームダッドと電車男ブログタイプを足したようなドラマだと思った。
 通称"八山田のディディエ・ドログバ"は、腹にデキモノが出来ただとか寄生虫が棲み着いただとかで開腹手術を施したが、その2日後には何事もなかったかのように会社でフツーに仕事していた。咳を頻発させて病弱さをアピールする悪癖があるが、実は不死身だった。人間の脳みそを喰らいたくて、求め彷徨うバタリアンを思い出してゾッとした。
 棚倉村の秋の例大祭の打ち上げから帰宅したジャガー(父)は、開口一番「グズグズうるせえから(若い衆を)シメてやった」と言った。死体が2、3体出たと思う。
 …ほんの小さな諦めが集められたよ。瓶詰めのため息のフタが開けられたよ。時間の歌だ。時計がリズムだ