草、ときどき肉

tetsuo_hara2005-09-14

 滅多に肉は食べないが、昨日の晩に久々にカツを腹いっぱい喰ったら9時半に眠ってしまった。人は、おいしいものを食べるときはついつい無口になるものだ。砂漠で迷子になった人は、最初の一杯の水をきっと無言で飲み干すだろうし、飢えに苦しんでいる人にパンを与えれば、きっと「おいしい」とは言わずに黙々とパンを食べ尽くすだろう。俺はそのぐらいのありがたい気持ちでロースカツを食べたのだ。
 職場の既婚の女性に、家庭の情事のことをいろいろと聞かされた。精神衛生上よくないので、右の耳から左の耳にスルーしてやった。「そういうことはね、みのもんた細木数子さんに相談しないさいよ」と言ってやりたかった。
 自宅の便所をリフォームしてひと月ぐらい経つだろうか―。新しい便所は、用を足した後、自分で洗浄レバーをひねる動作を必要としない。便器から人が離れたのをセンサーが感知すると自動的に水が流れる仕組みだ。至れり尽くせりのトイレを使っていると、よそのトイレで用を足したときがたいへんだ。習慣で、流すのを忘れてしまうから。
 結婚が早いのは、小沢一敬よりも井戸田潤のようなタイプだとは思っていたが、まさか相手が安達祐実とはね。もう子供じゃないんだね、もう子供じゃないんだよ。
 唐突に「ロック幸せ」が聞きたくなって、ユニコーンの「ケダモノの嵐」をカーオーディオに放り込んだ。ユニコーンのアルバムはどれも良いが、おもちゃ箱をひっくり返したような内容の「服部」と「ケダモノの嵐」の2枚は特にサイコーだ。リリース当時はまだ学生だったが、社会人になった今聞くと一層心に染む。というのも、サラリーマンの悲哀を歌った曲が結構あるからだ。世紀の名曲「大迷惑」は、いきなり単身赴任を言い渡された男の嘆きの曲で、「働く男」は仕事が忙しすぎて恋人と会うこともままならない状態を憂う曲だ。"いつも僕はひとりきり、フロに入って寝るだけ"というフレーズが、胸にズッッシーンッってのしかかった。男はつらいよ
 ぼく、パンクロックが好きだ。TUTAYAのCDコーナーを物色していたらパンクのコンピ盤が売られていたが、収録されているアーティストがブリンク182とかSUM41とかだったのでガッカリした。ジョー・ストラマーが言っていたように、パンクはスタイルではなくアティテュードなのだ。気に食わなければ相手を選ばず「気に食わねぇ」と言い、天丼が食べたくなったら人目をはばからず「天丼っ!、天丼っ!」と連呼する。この世で「正直」と呼べるのは、パンクスと知的障害者だけである。ぼく、パンクロックが好きだ。
 「黒ヒゲ危機一発」の仲間に「若ハゲ危機一発」というゲームがあった(画像)。ハゲにはなりたくない、ハゲにはなりたくない、こわれた磁石を砂浜で拾っているだけさ。
 …偶然こぼれた涙を見てしまった。夕べ、見たくはなかった。急に言葉が無力になってしまった。流星ひとすじ。夜空に