太陽と埃の中で act.2

 俺は周囲の反対を押し切って、礼服に赤いネクタイという異様なスタイルで披露宴に出席したが、自称"昭和町メグ・ライアン"は家族の反対を押し切って肩の露出した服をチョイスしたそうだ。既成概念をぶち壊したり、流れに逆らったりするのがとても好きだ。それらは問題ではなく、重要なのは祝福する気持ちで、俺たちの場合はそれが人一倍強いのだ。
 ホテルで同室になった男性は寝入る寸前に3発ほど屁を放ったが、やたら湿っぽい音だったので心配だ。一緒に味噌がとび出していなければいいのだが。そして「出てこいや」、「出てこいや」と、寝ているとき以外はほとんど高田延彦のモノマネをするのだった。自分の周りには愉快で痛快な人ばかり集まって、誰も彼もがやっぱり最高だと思った。俺も最高だ。
 …感情発火装置。単三乾電池が2個。完結されない恋のゲーム。ボタンがひとつ