太陽と埃の中で

tetsuo_hara2005-09-10

 結婚披露宴にお呼ばれして、太陽の教会へ赴けたり。俺が師と仰ぐ真心ブラザーズが「愛」について歌う曲は破壊力抜群なのだが、神父様のスタンダードな愛の説法もなかなか良いものだ。もし式の参列者の中に夫婦仲が冷え気味の者がいたとしも「お前さん、今夜久しぶりにどうだい?」なんて話になっているに違いない。
 棚倉村から派生する道ではこのごろ道路工事が多い。サスペンションの硬い俺のシエンタ(愛称:ムッソリーニ)はデコボコの道で容赦なく振動を拾い、俺の痔にダメージを与える。披露宴の余興では罰ゲームで唐辛子をかじり、これまた痔に良い刺激を受けた。
 中座したのち、新郎が吉宗の扮装で再登場したのは、無論スロットの大ファンだからである。こんな演出を考え出し、しかも実行してしまうのは世界広しと言えども彼ぐらいだと思った。このように、なぜか自分の周りには変わった人ばかり集まるのだが、誰も彼もが最高だ。俺も最高だ。
 …今日のひび割れた俺の残像が花束を片手に通りをうろつく。あとは誰もいない。からっぽの町で風が掃除をするように通りを吹きぬける