キジも鳴かずば撃たれまい

 仕事帰りの通勤途上、某コンビニ付近の交差点の辺りを野生のキジが歩いていた。鳥類は苦手だ。口がとがっている上に首の動きが不規則だからいつ突かれるか知れたもんじゃない。トーマス・ハーンズのジャブみたいな口の動きだ。俺がコロンバイン高校の生徒だったら遠慮なく銃撃している。
 W杯アジア予選はバーレーンに勝った時点で十中八九決まっていた。アジアの国の出場枠が4.5に増えた時点で8割がた決まっていたと言っても過言ではない。最近気になるのは、やる方も観るほうもシステムとかフォーメーションとか小難しく考えすぎるという点。狩猟民族が獲物を追っていた頃へ原点回帰して、我武者羅にボールとゴールに向かってもいいんじゃないかしら。
 キム・ヨンスは最高だ。北朝鮮は、ああでなくてはならない。キム・ジョンイルももちろん最高だが、昨日の試合のキム・ヨンスはとにかくケッサクだった。ジョンイルの後継者はヨンスしかいない。次の総書記はヨンスで決まりだな。テレビもサッカー一色だし職場の話題もサッカーで持ちきりだから、ヘソ曲がりな俺は興味ゼロを装うのだった。「大黒? あ、『DAKARA』とか『チョット』とか歌ってた女性シンガーね」「カジくん? さくらんぼブービーでしょ?」「キャプテン川淵? 何それ、松本零士の新連載?」とか言った具合で。どうせ職場のサッカーの会話レベルなんて「柳沢って梨花と付き合ってた人だよね」とかその程度なのだ。
 …ひとまずこれで終幕。かなり寂しく長い深呼吸