道しるべ

 知らない街を歩いてみたり、どこか遠くへ行ったりしてみた。風が気持ちいいぜ。棚倉村を留守にするのは心許ないが、たまには新鮮で良い。散歩へ連れ出された飼い犬のごとく、いろんな場所のいろんな便所で用を足してきた。いちど用を足した便所の周辺は安心感と親近感で満たされ、途端に自分の縄張りとなる。「落ち着きたければまず用を足せ」というのが、だいたい30年間で得た俺の教訓である。
 4月の収支を黒字にすべく忍者ハットリくんを遊戯したが、忍忍チャンスはケムマキくんに邪魔され、忍法金縛りも思うようにかからない。獅子丸の忍法怒り火の玉も不完全燃焼となり、4ヶ月続けて赤字を出してしまった。ふがいない。赤字のぶんはジャパネットたかたが全額負担してくれたりしないだろうか。
 リチャードホールはキャスティングもコントのクォリティも最高だ。ワンナイとかはねトびとかもフジの伝統を踏襲した質の高い笑いを供給してはくれるが、個人的に突き抜けた感じはせず、ホリエモンの言葉を借りれば「想定できる範囲内」の笑いであった。片やリチャードホールには、"夢で逢えたら"と同等の爆発力を感じる。劇団ひとりの"元気が出るTV"のネタでは内臓がよじれそうになった。中川家アンタッチャブルという、ふた組のM−1チャンピオンがキャスティングされているというのもすごいことだ。土曜のあの時間帯にお笑い番組が戻ってきたことが何より嬉しい。
 バク天で「ペットの猿をブーブークッションに座らせたらどんなリアクションをみせるか」という素人投稿VTRがあった。動物モノは反則である。腸がよじれて腸閉塞になる寸前までいった。
 …日差しは永遠の流れ、照らして染まるマーマレード。彩を眺め、いざ希望の陽の中へ