染めちょろりんでギャッツンツン

 ギャッツビー・ヘアカラーのCM、新作も相変わらずセンスが光っている。クスリともしないで演じる本木雅弘はまさに適役だ。
 東京腸捻転を観劇。出演は、飛石連休モジモジハンターダンディ坂野マギー審司/ヒロシ/前田健劇団ひとり長井秀和ホーム・チームダンディ坂野はテレビよりも舞台向きだと思った。「お久しブリーフ」を生で見れて光栄。客の拍手と声援が一番大きかったのはヒロシで、完成度の高いステージを披露していた。ヒロシの実家って九州のほうだったと記憶しているが、地震の被害は大丈夫だったのだろうか。長井秀和はモチベーションが低いように思えた。テレビじゃ吐けないようなものすごい毒を期待していたのに少々残念だ。だがパントマイムを含めて、動きにはキレがあった。あの人、あんなに動けるんだなぁと思った。ホーム・チームの漫才は、ワザ・キレ・テンポとも超ハイレベルだった。これだけできるコンビでも大きなタイトルを獲れないのだから日本は広い。個人的にいちばん面白かったのは前田健で、サザエさん一家の数年後がシニカルに描かれていた。マエケン自身はケバケバしく歳をとったワカメ役で、アナゴさんと不倫して子供を宿ってしまうのだが、相変わらずサザエに100円の駄賃でこき使われるカツオや、フネが亡くなってからアルツハイマーになってしまう波平など、長谷川町子さんが望まない方向に時間軸が推移していた。これは著作権の問題でテレビでは放映できないらしく、そういう意味ではお得感も存分に味わった。
 自称"二本松の牛若丸"に「長井秀和を見にいく」と言ったら「どこで浪速のロッキーを見るの?」と言われた。彼は、長井秀和赤井秀和を混同したのだ。"いいパンチを持っている"という部分は共通点なのだが。
 …欲しいのはリアリティ。真水の中にいるパノラマはこれからも広がる