フィフスペトル

中山競馬場にて

 ツアー2日目は、中山競馬場。朝、宿泊室を出ると、ドアノブにかけらたスポーツ新聞。主催者の粋な計らいである。ホテルから中山までのバスの車内で、出馬表を睨み、ボルテージは徐々に上がる。
 昼ごろに中山到着。用意された4階の指定席(画像)は、ごちゃついて罵声が飛ぶ1階や2階とは別世界。昨今は、猫も杓子も最後の直線を長くして、差し馬有利の競馬場に改修する傾向にある。その点、小回りで最後の直線に急坂を設けた中山競馬場は、他とは一線を画しておもしろい。
 最初のレースでいきなり単勝30倍を的中させたのを皮切りに、馬券のほうは思いのほか好調。ツアーの企画の一環で「10レースの鹿島特別を的中させたら、景品を贈呈します」は残念ながら外れたが、グラスワンダー産駒に向くと見た宝塚記念も的中。中山メイン競走「夏至ステークス」の勝ち馬、フィフスペトルは圧巻だった。内枠を引いたのをいいことに、スタート直後から先頭に立ってそのままゴールまで押し切った。キングカメハメハの仔らしく、黒光りして筋肉質。馬体も走りもド迫力である。やはりオープンクラスまで行く馬はどこか違う。
 この日は、ダイワメジャーの仔はいまひとつ。血で走るサラブレッドを見て、「弾けないギターを弾くんだぜ」の如き輪廻転生を感じた。
 そう言えば、買い物をしてくじを引いたら、CLUB競馬とBEAMSがコラボしたトートバッグまで当たった。馬券もあまりに調子が良かったので、ついでにもう一泊して東京見物した。
 …赤ん坊の心に耳を澄ませばいい、赤ん坊の心に耳を澄ませばいい、伽藍堂の体に響き渡ればいい、伽藍堂の体に響き渡ればいいのに