ALWAYS 続・三丁目の放屁

 芥川賞を受賞した川上未映子さんの「乳と卵」という作品は、豊胸手術を受けようとする母とその子と語り部的な第三者の間で展開されていくお話らしいのだが、豊胸手術の話なんてのは男の夢が消えてしまいそうだから読むのはやめておこうと思った。それよりも気になったのは、今回の芥川賞の候補にも挙がった「カツラ美容室別室」という山崎ナオコーラさんの作品である。俺が子供の頃に通っていた近所の床屋の主人がカツラをかぶっていたということもあり、作品そのものにも興味があるのはもちろん、ペンネームが妙チクリンな山崎ナオコーラさんという作家さんのこともとても気なる。やっぱコーラとか好きなのかなあ。
 弁当を食べた後は机に伏して寝るのが日課になっているが、年が明けてから昼休みが15分長くなったおかげでほとんど熟睡してしまう。熟睡しては「んゴッ!!」と自分のいびきにびっくりして一瞬目を覚まし、「天国行きのエスカレーター、その手すりはワニの皮だったぜ…」と寝ぼけまなこでしゃべってからまた眠りに入り、しばらくしてからまた「んゴッ!!」と自分のいびきで目を覚ます。これの繰り返しがたまらなく気持ち良い。
 新馬戦を戦った俺の馬ファビラスボーイは、中段追走から大外を回ってポジションを上げていき、最後の直線で伸びて見事に勝利を挙げた。ハナ差でタイムも平凡ながら初戦にしてはまずまずの内容。次はセントポーリア賞に向かう予定。皐月賞に間に合いますように。
 
 昨夜、県内でも指折りとされる焼肉店米沢牛を食べてきた。店の2階へ上がるエレベータの中に焼肉の匂いが充満しており、いきなり食欲を駆り立てられる。店内もゴージャスな作りで好感が持てる。肝心の肉はというと、歯ごたえはしっかりしているもののタンとは思えないほど柔らかいタン塩や、牛一頭分の旨味が凝縮されたかのようなロースなど、普段肉を食べない俺でもガツガツいってしまうような極上品ばかりである。中でもカルビの柔らかさは常識の範囲を超えており、歯が全部抜けた年寄りでも歯茎で食べれるほどやわらかいのだ。ついでに好物のニンニクのホイル焼きまで食べたがが、これがベルゼンの毒ガス室への扉を開くカギになった。放屁がまさにニンニクそのもの臭いで、くさいなんてもんじゃない。徳川家康はニンニクのすりおろしたものを天ぷらにつけて食べるのが大好きだったようで、結局それで中毒を起こして死んだという説もあるぐらいだが、家康本人よりも周りの人がその臭いの対応に困ったんじゃないかと思った。"この冬一番の寒さ"と報じられた日だったが店を出た後は体がやたらと熱かった。俺は体内に七人の小人を飼っているが、たくさん肉を食べたのでそれを消化させるべく小人達がついたりこねたりしてたせいだと思った。
 …完成を待ってるんだ。ストーリーのないこの行為の向こう。安全な明日を乱すことは許されないね。ルールなんだ