ベルリンの赤い雨

 今日の白鵬の取組は見事だった。フットワークを使って動きたがる安馬を全く苦にせず、掴まえて危なげなく上手投げ。安馬は、小兵力士が必ずぶち当たる壁に直面しているんじゃないかと思う。名力士が名解説者になれるとは限らない。花田勝が顕著な例で、相撲の分析力も喋り方もどれもこれも解説者に向いていない。努力の跡が見られず、現役時代の栄光だけで喰っていけるという甘さが垣間見れる。では、弟の花田光司はどうか。あの人、そもそも喋らないから放送事故にもなりかねない。第62代横綱大乃国さんの解説ぶりには定評があるが、テレビ向きという意味では亡くなった蔵間さんがイチバンだろう。元関取ということにこだわらなければデーモン小暮が最高なんだけど。余談だが、松村邦洋がする花田光司のモノマネは傑作だ。
 ほうきで掃いたみたいにきれいに片付けた仕事も、ここ数日でまたずいぶんと溜まってしまった。俺のところには、管理職クラスの人までもが頭を低くして「どうかお納めくだされ、どうかお納めくだされー」と書類を持ってくる。今の職場でたいがいのことは覚えられそうだ。今の職場を出る(異動する)頃には、何でもできるようになっているはずだ。出世以外はね。
 W杯へ向けて日本代表メンバーが発表になった。巻選手の選出がサプライズと言われているが、駒野選手の選出も十分サプライズなんじゃないかと思った。久保選手のポテンシャルはハンパじゃない。FIFA最優秀選手のネドヴェドも絶賛するほどだからよっぽどのことだが、それは"トップコンディションの久保竜彦"の場合だ。ケガもしてるし、あとひと月足らずでコンディションをトップに持っていくのは難しい。俺が推している松井大輔選手は選出されなかった。が、俺はまだ諦めちゃいない。選手が怪我した場合はFIFAに診断書を提出すれば、たしか試合直前でも選手を入れ替えられるんだったよなあ。柳沢選手の回復如何ではまだ可能性はあると見ている。フランス一部リーグでアシストランキング3位の選手を無視するというのは、監督としてインポテンツに等しい。しかし衆議院議員選挙でもあるまいし、「当選」「落選」と表現されるのはおかしいんじゃないだろうか。「選出」「不選出」としてほしい。
 日本代表が楢葉町で合宿するとうことで、観に行くべきかどうかと光子さん(祖母)が悩んでいた。「なんならドイツまで行ってきたら?」と薦めたが、そこまでするつもりはないしドイツへは昔行ったことがあるから行かなくて良いそうだ。それ、ベルリンの壁が崩壊する前じゃないですか?
 中田英寿選手が報道ステーションに生出演していた。頭の回転の速さが随所に見られ、将来監督候補に挙がることは間違いないと思った。海外でプレーすることに関して体の大きさが苦になることはないか、みたいな質問に「古館さんは格闘技の実況もされていたのでわかると思いますが、体の大きいほうが勝つとは限らないんです」というニュアンスの切り返しをしていた。ゲスト出演なわけだからただでさえ受身になるような状況で、相手が古館伊知郎で、かつてプロレスの実況が専門分野だったことをきちんと把握したうえでの冷静な対処法にとても驚いた。
 アサヒビールのテレビCMでホワイトスネイクの曲が使われていた。ロックはまだ死んじゃいない。
 …貴方を見つけたときから、私昨日忘れて、もっともっと貴方探したよ。見えなくなるまで