清貧

 昨日の昼飯のおかずは大学いも。屁をたくさんこいたおかげで、風邪の菌がずいぶん抜けてくれた。新陳代謝ってやつだね。大学いもに感謝。
 数日前まで職場の周辺で猛威を振るっていたオオスズメバチも、涼しくなったら急に活性が下がって悪さをしなくなった。トラップには数匹かかっていたらしい。スズメバチの話から発展して、職場のおじちゃんがカメムシの話をしだした。「身の危険を感じると『ぶふぅ〜』ってやるから。『ぶふぅ〜』ってやられないように気をつけな」と言われた。そのおじちゃんの『ぶふぅ〜』の言い方がとても愉快度が高かった。
 水曜日の出張の帰りに中古CD屋へ寄り道してから職場に戻ろうかと思ったが、金がないので断念した。貧乏が俺を品行方正に変えた。
 オープンしたての時計&ジュエリーショップへ行った。オープンしたてだから店員も気合の入り方が違う。「何かお探しですか?」と聞かれたので「金ブレスの黒サブを…」と言ったら、途端に店員4人に囲まれた。最終ラインを高くして前線からプレッシャーをかけるバルセロナのサッカーをも匂わせるような、そんな見事なプレスだった。勢いに押されて怯んでしまい攻防は10分にも及んだが、1人かわし2人かわし3人かわして4人目に名刺を渡されたところでようやく敵陣を突破。っていうか、黒サブは在庫がないからと言って青サブを俺に見せ、「これをー、黒くしたような感じですねー」ってしか説明できないような脳ミソの少ない連中からはモノを買いたくはない。さっさと家に帰ってエバークエスト2でもやってな。
 「落下女」という深夜番組が面白い。ラーメンズ片桐仁が出演していることも驚きである。ラーメンズといえばライブではカリスマ的な人気を誇っているが、テレビへの露出は極端に少ない。そのラーメンズ、片桐の相方の小林賢太郎が、この頃トヨタホームのテレビCMに出演している。小林賢太郎は、作家(副業は漫画家)や演出家としても素晴らしく才能のある人物だが、自ら役を演じても傑出した演技力で見るものを唸らせたり魅了したりする。ジム・キャリーロバート・デ・ニーロを足して2で割ったような幅広い演技が出来るのだ。
 通称"八山田のディディエ・ドログバ"は仕事に次ぐ仕事の繰り返しで、すっかり無精ヒゲが生えちまった。通称"二本松のパク・チソン"は大好きな「大奥」のことで頭がいっぱいでヒゲを剃るのも忘れちまった。つまり二人とも無精ヒゲだ。無精ヒゲを生やすと歯が丈夫になるそうだが、誰かに喰らいつくためか? マルクスの口ヒゲはどういう構造になっているのかな。トウモロコシを鼻の下にさしはさんでいる感じだ。デカルトの口ヒゲは牛のよだれのようだ"八山田のディディエ・ドログバ"と"二本松のパク・チソン"は口のまわりに青のりをつけたみたいだ。今度、二人のヒゲをアスベスト処理業者に送って有害か無害か検査してもらおう。
 金曜の夜なのに気持ちが暗いのはなぜ? そうか明日も仕事だった、土曜日なのに。
 …夜、目が醒めた。なんとなく知ってたのさ、知りたくないこと。恥じることなどない。憎しみだってなぜか