上海衝動

tetsuo_hara2005-09-21

 少しも話題に上らないが、気が付けば阪神タイガースが優勝間近である。関西のほうでは騒いでるのかな。
 琴欧州勝紀(本名=カロヤン・ステファノフ・マハリャノフ)の台頭と共に、朝青龍明徳の絶頂期もいよいよここまでか、と思いながら大相撲のニュースを見ている。欧州(ブルガリア・ベリコタノロボ市)出身だから琴欧州かい。胸毛だけを見ると相当強そうだが、実際にマジで強い。モーグルのこぶの中には何が入っているのか、と小さい子に聞かれたお母さんが「あのこぶの中にはね、お相撲さんがもぐっているんだよ」と答えるという中川いさみ先生の6コママンガがあったが、あれは傑作だった。ごっつぁんです。
 昨日は、親方が休暇をとって良性の腫瘍を切除するために病院で開胸手術を受けていたわけだが、まさに開胸している最中に職場でちょっとしたもめ事が起こった。職場のボスは念のためにと思って手術中の親方に電話を入れた。うちの親方は、顔はユーラシア大陸ばりに大きいが心臓はノミの如く小さいんだ。ボスの電話にビックリした親方は「はひっ、すぐ行きます」と胸の傷の縫合も済んでいないのに病院を小走りで飛び出し、血だらけで職場に出勤してきた。誰もそこまで求めてないですから。笑いをとるのに命かけないでください。
 うちのボスは女性で、男尊女卑の時代を勇猛に戦い抜いてきた女傑である。そんなボスがこの俺に「このごろ旦那がアタシに指一本触れてくれないの」と深刻な表情で打ち明けたところで俺の目が覚めた。職場の昼休み、秋風の吹く涼しげな日だったが俺の体は汗びっしょりだった。
 職場のおばさんは「娘がパケ代を使いすぎてチョベリバな感じなんだけどmovaからFOMAにしたほうがナウくて安いのかしら、どうかしら」と俺に相談してくるのだ。パケ代を定額にもできるからFOMAのほうがいいんじゃないスか、ただし基本料とか通話料とかは別途かかりますからね。と丁重に答えたのだが、この質問に答えるのはもう3度目である。3回とも同じ文言で相談されるから同じ文言で回答するのだが、いつも同じように納得して自分の持ち場に戻っていく。そして数日たつとまた同じ文言で質問してくるのだ。その人がバカなのか、俺のことをバカだと思って本気で話しを聞いていないのかのどっちかだが、どっちにしても困った話だ。
 ここに長居するのは危険だ。早く上海に異動しよう。
 …自分が起動する。自分がずれてゆく。自分がしぼんでる。自分がのびてちぢむ。夕べ彼女と抱き合って寝たはずが、朝には消え去っていた