妖星

 女性に向かって「ジャワ原人」とか「ばい菌」とか「ぬりかべ」とか「梅猿」などと、公共の電波に乗せて言ってしまうビューティーコロシアムは、かなり失礼だと思った。和田アキ子に"美"についての講釈をたれられては、女性としてはおしまいである。番組内で「梅猿」と呼ばれていたお婆さんは、かまやつひろしに良く似ていた。女性には「美しくなる権利」と「美を求めなければならない義務」がある。その権利と義務は男にも同様に生じるでしょうが、と思ってしまう俺は、北斗の拳で言えばユダ的な思想の持ち主かも知れない。ちなみにうちの光子さん(祖母)はコスメショップで決まった人にしか肌を触らせないが、自称"塙駅前コスメティック矢田亜希子"には喜んで肌をさらすのであった。
 「コラテラル」のDVDをレンタルした。通称"八山田のディディエ・ドログバ"に「お前、コラテラルでタクシーを運転してるマックス役のジェイミー・フォックスに似ているよな」と言ったら「その運転手は格好いいのか? 格好いいならそれでいい」と言っていた。つくづくおめでたい男である。
 「曲がり角の彼女」での青木さやかは、他の番組で見るよりもはるかに気持ち悪い。主演の稲森いずみが顔の小さい女優なので、青木さやかの顔のでかさがより際立って見えてしまうせいだろうか。倍はあるもんなあ。
 …雑草みたいにさりげなく、アスファルトを突き破りたい