スナイパー、ふたたび

 すれ違いざまにダンプに砂利をはねられた。砂利の弾道は明らかに俺の頭部に向いており、これはとうとう俺の命を狙ってる奴らが狙撃してきたのかと思った。せっかく年末にガラスの傷を直したのにまたかよ。
 卒業式をプロデュースしてみた。クィーンのウィ・ウィル・ロック・ユーで卒業生入場。迎える在校生と保護者は、もちろん足踏みと手拍子でお出迎え。偉い人の話とかはなしで、来賓も呼びません。そのかわり特別ゲストにアントニオ猪木を呼んでスピーチとビンタをしてもらう。卒業証書の授与は、PRIDEで選手名を巻き舌でコールするラテン系のあのおばちゃん。卒業生の退場もBGMはクィーン。曲はおなじみのウィー・アー・ザ・チャンピオン。これは涙を誘いますぞ。
 試験問題の流出だとか漫画家の訴訟だとか、この頃2ちゃんねるがニュースになることが多い。誹謗・中傷、それに言葉の暴力を大得意とする俺が2ちゃんねるにデビューしたら、きっとにでもなれる。
 花粉症の症状が出て医者へ行って「ほうれん草の花粉アレルギーですね」と診断されてしまう"八山田のディディエ・ドログバ"はなんておもしろいんだ。彼の世界では正解なんて何の価値もない。いかに笑いをとるかが重要なんだ。言い換えれば、彼にとっては笑いこそが正解なんだ。
 歴史も伝統もかなぐり捨てて町村合併が進むわ進むわ。幸い俺の住む棚倉村は合併からまぬがれた。トカゲの入ったテキーラをラッパ飲みしながら歩けば、愛すべき俺の村に口づけがしたくなったぜ。
 …いくつかあるうちのひとつには見覚えがあるような花が、咲いてることもなくはないように見えてた。ほんのちょっとだけど